おっぱいの話

外科 生垣 久範


乳がんになる方が増えていて、今では女性の25〜30人に1人が一生のうちに乳がんになるといわれています。30代の乳がんも今や珍しくない時代で、30代のがんによる死亡数では乳がんによるものが一番多くなっています。

乳がんは早期に発見できれば治るがんです。早期の乳がんでは95%以上の方が治りますが、進行したものでは治療しても生存率は50%程度と極めて低くなります。

乳がん検診

乳がんは肺がんや大腸がんに比べて早期発見しやすいがんです。当院ではマンモグラフィー(乳房のレントゲン撮影)によるきちんとした診断ができます。しこりを感じた場合はもちろん、痛みや変形、乳首から汁が出るなど、おっぱいの事で気になる事がありましたら当院外科を受診してください。私は乳癌学会認定医で、月曜午前、水・木曜日が私の診察担当です。

マンモグラフィー、触診、乳房超音波検査を行い両方の乳房と甲状腺を調べます(1割負担の方で約1,200円、3割負担の方で3,400円程度)。また、必要に応じて細胞の検査(細胞診)を行います。

自分が気にしていたところとは全く別のところに異常を認めることも少なくありません(全く痛くないところにしこりが見つかったり、自分で感じていたのと逆のおっぱいにしこりが見つかったりなどよくあることです)。

他の病院との連携

手術が必要と判断した場合には、東北大学乳腺内分泌外科、東北公済病院外科(東北で乳がんの手術症例が最多です)、大崎市民病院外科などと強い連携を持っていますので、しっかりとした治療が受けられるようにご紹介します。場合によっては術後のフォローアップを当院で行うことも可能です。

当院では小規模病院の機動性を生かして、できる限り短期間での検査と診断を行う事を目指しています。おっぱいのことで何か気になる事がありましたら、気軽に受診いただくことを願っています。