健診について

内科 芦立 毅


「けんしん」を漢字で書くと「健診」や「検診」となります。辞書では「健診」は健康診断(診査)の略で疾病の有無、体格・身体の栄養・発育状況などを診断することとなっています。また「検診」は、健康状態を調べ病気の有無を診察することとなっています。つまり「けんしん」は健康かどうかを調べることです。

さて「健診」ですが、昨年4月から特定健診(いわゆるメタボ健診)が始まり、当院でも制度開始と同時に行っております。

メタボ(メタボリックシンドローム)とは?

よく使われるメタボ(メタボリックシンドローム)という言葉は、生活習慣病と関連して使われています。生活習慣病は、数年前までは中高年がよくかかる病気として「成人病」と呼ばれていました。様々な症状と疾患が含まれ、肥満、高脂血症(最近では脂質異常症)、糖尿病、高血圧、がん、脳卒中、肝臓病、骨粗しょう症なども入ります。

特に、肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧の4つは自覚症状が出にくいため放置されることが多く、動脈硬化や心疾患、脳卒中の原因にもなります。

生活習慣病の予防方法

では生活習慣病の予防は?となると、食事、運動、休養といったライフスタイルの改善から始まります。病気を発見してから直すのではなく、日頃の生活改善が重要です。体の不調や体型・体重・血圧などに大きな変化はないか、食生活で不足している栄養素はないかなどを把握し、生活を改善していくことです。最近は家庭用血圧計が普及し、家庭での血圧測定も可能です。また定期的に体重を計測することも一つの方法です。しかし血糖値やコレステロール値など、自分でチェックできないものについては、定期的に検診を受けることが重要です。

当院では、特定健診・特定保健指導を行っております。また一般健康診断や人間ドック、乳がん検診、婦人科検診なども実施しています。

今の健康、そしてこれからの健康のために、上手に健診を利用して健康な生活を心がけましょう。